松野家

わっしょい! わっしょい!

 

神輿(みこし)が重すぎて声を出すのがやっとです。

柔道をしていたので体力には自信があったのですが、担いでみると予想以上に重いのです。

 

肩が痛くなってきました。

でも一緒に担いでいる10人ほどの人が、この痛みに耐えているのだから頑張らなければ思い歯を食いしばりながら担ぎました。

 

 

後ろの人も大変だろうと思い一瞬、後ろを見たてビックリ!

 

笑顔!

 

それも楽しそうな笑顔!

この痛みに耐えて、その笑顔とは、なんとすごい人だろうと感動しました。

 

 

肩がさらに痛くなってきました。

 

後ろの人から元気な掛け声が、聞こえてきます。

すごい人だ!

 

 

もう一度、後ろの人の笑顔を見て頑張ろうと思い振り返りました。

なに? なに?

見てビックリ!

 

肩と神輿が離れているのです。

 

つまり手だけ神輿にかけて、担いでいないのです。

 

それなら元気な声も笑顔も出ます。

 

よく見たら、ひとり前の人も担いでいないのです。

 

 

その頃、若かったので腹も立ちましたが、集団とは、そんなものかとガックリした記憶があります。

 

 

では、神輿でなく会社はどうでしょうか?

 

世界各国の企業を対象に実施した「従業員の仕事への熱意度調査」があります。

(2017年5月26日 米ギャラップ社調査を日経新聞が掲載)

 

それによると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかないことが分かったそうです。

 

米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだったそうです。

 

つまり神輿に例えるなら一生懸命に担いでいるのは16人に1人!

 

この熱意あふれる1人は、神輿の下敷きになりそうです。

 

 

更に企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%!

 

神輿なら担いでいる4人に1人が「もうやめよう」とか「神輿なんか意味ない」とか不満を言っているようなものです。

 

 

調査結果で「やる気のない社員」は70%でした。

 

こんなに多いので、私は正直びっくりしました。

 

いつか神輿はトラックで運ぶようになるのですね。 会社ならAIに任す?!

 

 

どうしてこのような調査結果になったのでしょうか?

 

それは1970年代から指摘されている窓際族、今で言う社内失業者に原因があるのではないかと思います。

 

出社すると朝からネットサーフィン、新聞を隅から隅まで読むなど暇を持て余している社員のことです。

 

「やる気がない」「任せられない」などの理由で閑職に追いやられているのです。

 

 

2015年時点で400万人いた社内失業者は2025年には500万人(リクルートワークス社調査)になると言われています。

三重県の人口が200万人弱ですのでとんでもない数字です。

ちなみに大阪市が300万人弱ですから社内失業者の人口は、三重県と大阪市を合わせたような人口です。

 

日本は海外の企業と比べると稼ぐ力、収益性が低いと言われますが、これだけ働いてない人がいたら当然です。

昔、「おそ松くん」という漫画がありましたが、最近では6人兄弟が20代前半に成長した「おそ松さん」がアニメ放送されていました。

偶然、テレビで見ましたが、全員がニートになっていて、仕事のやる気がないのです。

そんな「松野家」と日本がダブって見えます。

特に今の出世欲のない若者にとって、残業や休日出勤がなく気楽に働ける社内失業者が魅力的に見えないか心配です。

どうか日本が「松野家」になりませんように!

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